小林 富士雄

  • 2007年5月30日 

     「見えざる手」というのはアダム・スミス「国富論」のなかにある有名な言葉で、ここで使われている意味は、自由な経済活動を行えば「見えざる手」に導かれて経済的均衡が実現されるということだそうです。  私は5月25日の大日本山…

  • 2007年4月4日 

     今年の桜は偶々、東京、京都、信州の三カ所で花の盛りに出会いました。気象庁の開花情報は例年より大幅に早く3月18日とされ、これに合わせて花見宴を計画した向きも多かったようですが、ぶり返した寒さのため遅れに遅れ、結局東京で…

  • 2007年3月17日 

     今年の林業関係団体の賀詞交歓会で依頼され乾杯の発声をしましたが、その折に「アラスカ購入」の話を切りだしました。これはクリミア戦争で疲弊したロシア帝国が1867年アメリカ合衆国に720万ドルでアラスカを売却した話です。購…

  • 2007年2月3日 

    本年1月15日の創立125周年記念式典が終わり、また一連の記念行事にも区切りがついたので、ここに要約して紹介しておきます。 式典  記念式典は来賓、役員、会員を含め百余名参加のもと、16時から行われました。  私は会長と…

  • 2007年1月29日 

     御神渡り(おみわたり)という言葉は絶えて久しく見なくなったような気がします。ところが昨年、米国ニューメキシコ大学に事務局をおくITER(Long-term Ecological Research Network)から送…

  • 2006年11月2日 

    深刻な林業経営  日本林業の現状は長い間低迷していますが、最近は低迷というより崩壊寸前とさえ感じられることさえあります。山林会の会長室を訪れる山林所有者から聞く話題の多くは深刻です。昨今の山元の材価では、収穫伐採後の再造…

  • 2006年10月8日 

     ガテマラ北部低地の鬱蒼たる熱帯林のなかに、壮大な古代文明都市ティカルTikalの遺跡があります。1995年から97年にかけてガテマラ中部の森林管理計画作りの仕事で滞在中に、ここを2度にわたって訪ねる機会に恵まれました。…

  • 2006年9月26日 

     お会いしたのはたった一回きりなのに幸田文さんのことは今も心に残っています。京都伏見にある林業試験場支場にいたころ、旧友の営林署長に誘われ京都向日町の竹林でお会いしました。幸田さんの希望は竹林の落ち葉を見たいということで…

  • 2006年8月1日 

     太平山、棲蘭、明池は台湾の真ん中を縦断する中央山脈の北端に在り、いずれも宜蘭県に属し国家森林公園に指定されています。  太平山は阿里山とならんで大正時代から本格的な森林開発が行われ、台湾檜、紅檜が日本に多く運ばれました…

  • 2006年7月2日 

     「山林」7月号の裏表紙で公告しましたように、平成18年の現地研修会は「台湾の森林・林業視察」というテーマで行います。来年1月に大日本山林会が創立125年を迎えるので、創立記念特別企画の一部として行うものです。  10月…