2006年8月1日
小林 富士雄
太平山、棲蘭、明池は台湾の真ん中を縦断する中央山脈の北端に在り、いずれも宜蘭県に属し国家森林公園に指定されています。
太平山は阿里山とならんで大正時代から本格的な森林開発が行われ、台湾檜、紅檜が日本に多く運ばれました。阿里山、太平山と八仙山が「三代林場」と呼ばれているのを今も耳にします。なおここにいう太平山は山そのものではなく2,000m前後の周辺森林地帯一帯を指しています。
棲蘭と明池は距離的に近いが、棲蘭が天然檜林など自然景観そのものが特徴で、明池は池などの自然景観を生かした庭園を特徴とします。明池は車の便がいいので観光客多く、一方、棲蘭は台湾で最も降雨多い霧林帯で檜の巨木や天然更新地は林業人にとって見逃せない地帯ですが、観光客には入山が一部制限されています。
2006年8月 小林 富士雄