ご挨拶

2007年6月23日
大貫 仁人

去る、5月25日開催の平成19年度通常総会におきまして、役員改選が行われ、下記の通り選任されました。

会長大貫 仁人(新任)
副会長兼常務理事箕輪 光博(新任)
副会長三澤  毅(再任)
常務理事奈須田緑二(再任)(平成19年8月31日まで)
茂田 和彦(新任)(平成19年9月1日から)

 私こと、大貫仁人は、小林会長の後を引き継ぎ、この歴史と伝統のある大日本山林会の第19代の会長を務めることになりました。大変名誉あることとうれしく思いますとともに、その重責を思うとき身の引き締まる思いであり、大変緊張しております。
 小林会長の下で2年間、副会長として務めてきた経験を踏まえて、新執行役員の方々とともに頑張っていきたいと思います。会員の皆様、新代議員の皆様、新理事の皆様のご支援ご鞭撻ご協力よろしくお願い申し上げます。
 なお、小林会長は5月31日をもって退任し、名誉会長に就任されました。大変心強いことであります。
 ところで、本総会では、平成19年度事業計画案、予算案が審議され、原案通り承認されました。以下主な内容に触れておきます。
1.「機関誌『山林』の発行」については、林業の振興、中山間地の活性化、林家の経営意欲の向上に資するべく、林業・林産業・山村に係る諸課題、研究開発の現状、地球規模の環境問題、森林一般を巡る世論、外国の動向、林業教育問題、ボランティア活動等々多様な分野について新鮮な情報を掲載し、紙面の充実に努めながら、読者の皆様の要望に応えられるよう鋭意努力していく所存です。
2.「林業問題の調査及び研究」については、本年1月の創立125周年記念シンポジウム「林業経営の将来を考える」(『山林』4月号参照)で示された現地シミュレーションを開始します。具体的には、山形県金山町の民有林を団地法人の具体的なフィールドとして取り上げ、①保続的な森林経営における生産・施業計画、②低コスト生産システムの構築、③収益を最大化する販売戦略、長期財務計画、④現物出資額に関する評価法、⑤団地法人による森林経営基本戦略等について、具体的な数字をもとにシミュレーション実験を行うことで動き始めました。この調査研究の結果は、『山林』誌で報告していきたいと考えています。
3.「全国林業経営推奨行事」については、農林水産祭参加行事として、(社)全国林業改良普及協会と共催で実施しておりますが、本年度の「第46回」は当会が担当です。既に全国から32件の出品財があり、6月上旬に第1次審査委員会が開催され、7月の第2次審査委員会に向けた審査が終了しております。11月22日(木)には、総裁桂宮宜仁親王殿下の御台臨を頂き、受賞者に対して賞状伝達式を執り行う予定になっています。
4.「国土緑化思想の普及及び研修」に関しては、恒例になっている「優良林業地の現地研修会」を高知県東部を対象として、10月に実施すべく準備を進めています。詳細については『山林』誌に掲載し、参加者を募集することになりますので楽しみにしていて下さい。 その他、「出版事業」、「国際交流協力」、「林業文献センターの運営」、「山林事業」等についても、適切に遂行してまいります。
 現在、地域差もあるようですが国産材が動き出し、50年ぶりの日本林業再生のチャンスだとの声も聞かれます。林業再生は、地域レベルで持続的なものとすることがポイントだと思います。それに役立つ活動についても、当会の創立125年の伝統ある歴史を大切にしながら、進めていきたいと考えています。

2007年6月 大貫 仁人(おおぬき いつひと)